オススメ著書!「パリのすてきなおじさん」
明けましておめでとうございます、JOYです。
遅ればせながら、今年もよろしくお願いします。
正月休みを利用して本を何冊か読みまして、とても面白かった本があるのでご紹介します。
紹介するのは「パリのすてきなおじさん」という本です。
パリにいるその辺のおじさん達に声をかけてインタビューをしたエッセイとなっています。
一風変わった本ですが、予想以上にいろいろなことを考えさせる良書でした。
人生経験豊富なおじさん達は、人としてとても魅力的な存在なんだなぁと感じました。
印象的な言葉
この本には全部で30人近い素人(?)のおじさんが出てくるのですが、それぞれが自分の人生観を凝縮させた印象的な言葉を残しています。
少しですが、私が印象に残った言葉を紹介します。
「人生を学んでいる間に手遅れになる。大事なことを後回しにするな」
-モンマルトルの老画家
「ほとんどの問題は他者を尊重しないから起こる」
-老舗クスクス屋の店主
*クスクス・・・小麦粉で作った顆粒の粉食。主に北アフリカ周辺で食べられる。
「静かな心でいれば、強くなれる」
-中国出身の出版人
「世界は救えない。ただ一人の人に向き合うだけ」
-難民支援団体の事務局長
全ての人に共通して言えるのですが、長い人生に裏打ちされた説得力があります。
説得力があるから、語られる言葉が胸に響きます。
無理して必要以上に自分を大きく見せず、ただ単純に自分の気持ちの赴くままに好きな事に邁進する。
フランスにはそんなおじさんが多い気がしました。
一番心に残ったユダヤ人のおじさん
中でも一番印象的だったのが、幼い頃ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)に遭い、壮絶な人生を歩んできたおじさん、ロベール・フランクさんです。
戦争中ユダヤ人として迫害を受けたこと、
それによって親兄弟が全て殺されたこと、
生き延びる為、名前を変えて命からがら戦争を乗り切ったこと。
ここで記すには到底書ききれない壮絶な人生を歩んでらっしゃいました。
フランクさん、戦争が終わった直後はドイツ人が死ぬほど憎かったそうです。
当たり前ですよね、親兄弟がみんな殺されているんですから。
しかし、終戦から3年後に初めて訪れたドイツで、現地の子供達と触れ合った瞬間に、
「今目の前にいる人達は、戦争と何にも関係ない人達なんだ」と自然と思えたそうです。
フランクさんはこう言っていました。
「人は変わることができる。変わらなければいけない」
まとめ
新年早々、心に残る名著に出会えることができました。
読み進んでいくうちに、多民族国家のフランスらしい様々な価値観を持ったおじさん達が登場してきて、こんな考え方があるんだぁ!と感心させられると同時に、
多くの人種を抱えるからこその問題や、もどかしさを、まるで自分がインタビューしているかのように感じることができました。
繰り返しになりますが、人生経験豊富なおじさん達の言葉は、とても心に響く素敵な言葉が多かったです。
ぜひみなさんもおじさんの話にどっぷり浸ってみて下さい。
おススメです。
ではでは。
過去記事です。
同じく最近読んだサラリーマン必読のお金を増やすための本です。
村上春樹さんの作品の中で私が一番好きな作品です。